フィンはエピソード8でジェダイに。スターウォーズ・フォースの覚醒の考察。
※この記事の内容はスターウォーズ・フォースの覚醒の内容に関するネタバレを含んでいます。ご注意ください。
今回のフォースの覚醒で興味深かったのは、レイ、フィン、カイロ・レンの主要人物三人がマスクを被って登場したことだ。
マスクが意味するもの
マスクが意味するものは何だろうか。カイロ・レンはマスクを被り自分のアイデンティティーを消そうとしていた。自分が「ハン・ソロ」の息子ではなく、「ダース・ヴェイダー」の後継者であると。
フィンはマスクを被せられ、自分のアイデンティティーを消されていた。名前も失い、FN-2187というコードで呼ばれていた。このコードはレイア姫がダース・ヴェイダーに捕らえられていた時に入れられていた独房の番号「2187」と同じだという。これはもちろん偶然ではなく意図的に行われたものだ。
フィンもマスクを被せられ番号を付けられ、ある意味個人のアイデンティティーを「独房」に閉じ込められていたのかもしれない。この二人の例から考察すると、スターウォーズでの「マスク」は個人のアイデンティティーを消す、もしくは隠す存在。と言えるのかもしれない。
なぜマスクを外した?
旧三部作ではダース・ヴェイダーの正体は最後の最後まで明らかにされていなかったし、ダース・ヴェイダーの素顔に関してはエピソード6の終盤にようやく明らかにされた。それに比べると、カイロ・レンの正体は随分と早く明らかにされたように思える。今回の新たな三部作の第一作目でマスクの中にある素顔も明らかにし、本当の名前も明らかになり、誰の子供であるのかも明らかにされた。どれも劇中の序盤から中盤にかけて明らかにされた。繰り返すが、三部作の第一作目で既に明らかにされたのだ。
J.J.エイブラムス監督をはじめ新たなスターウォーズチームが伝えたかったことは何だったのだろうか。何故これまでタブーとされていたマスクの中身をこんなに早くもオープンにしたのか。
マスクを外すことはそんなに重要ではない
旧三部作ではマスクの中身が誰であるかが最重要であった。ダース・ヴェイダーがルークの父親であることが最も重要な事実であった。しかし、新たな三部作はそれで終わらせてはいけないのだ。旧三部作をリスペクトしつつ、それを超えるものを創らなければならない。カイロ・レンはハン・ソロの息子だった!で終わらせてはいけないのだ。事実、カイロ・レンはソロの息子だった。ハン・ソロは息子に対して最後にこう語った。
ソロ「マスクを外せ。」
レン「・・・なぜマスクを外す必要がある?」
ソロ「・・・・息子の顔が見えるからだ。」
カイロ・レンはマスクを外し、「ベン」として父親と向き合った。それでも・・・それでも父親を殺した。つまり・・・マスクを外すこと、誰の子供であるのかということは最も重要なことではないのだ。
フィンのアイデンティティー
フィンはどうだろうか?フィンはマスクを外し、FN-2187というコードネームを捨て、新たなアイデンティティーを手に入れた。自分のことをフィンと名乗り、レイに対しては自分はレジスタンスだと嘘をついた。しかしマズ・カナタから見破られ、自分の本当のアイデンティティーを見透かされてしまった。自分が脱走兵であり、ファーストーダーから逃げようとしていると。事実、フィンのアイデンティティーはそうだった。幼い頃にファーストオーダーに連れて行かれ、戦うためだけに育てられた。ファーストオーダーが恐怖であり絶対的な存在だと教えられ育ってきた。
真のアイデンティティー
ただ、不思議なことが起こる。そのフィンが、ファーストオーダーを最も恐れ、恐怖の存在として植え付けられ育ったフィンが、仲間のためにファーストオーダーに立ち向かったのである。仲間であるレイを助けるために。
カイロ・レンとフィンからの考察
マスクは個(アイデンティティー)を奪う象徴として被せられた。しかしそのマスクの中には人が存在することがこれまでの旧三部作で私たちに伝えられてきた。ダース・ヴェイダーのマスクの中に一人の父親が存在したことによって。そして今回、新たな三部作で伝えようとしていることは、マスクの中にある個(アイデンティー)例えば「生まれ」や「生い立ち」の、その更に内側にそれぞれの「真のアイデンティティーが存在する」ということなのかもしれない。
カイロ・レンはソロの息子であった。それでも父親を殺した。フィンの生い立ちは悲惨なものだった。それでも仲間のために立ち向かった。つまり、生まれや生い立ちは関係ないのだ。誰から生まれようと、どんな悲惨な生い立ちをしていようと、関係ないのだ。誰でもその更に内側にもっと価値のあるものを持っているのだ。新たな三部作はそう教えてくれているのではないだろうか。
「シスは力だけを追い求め、自分のことしか考えません。ジェダイは人のために自分を捨てます。」アナキン・スカイウォーカー
フィンの生い立ちは悲惨であった。だが彼はジェダイの特質を備えていた。フィンは文字どおり「人のために自分を捨てた」のだ。人のために自分を捨てる覚悟があれば、誰だってジェダイになれる。どんなマスクを被っていようと。誰の子だろうと。どんな生い立ちだろうとも。。。
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